2015年08月15日

機能の箱 作用の棚

 
 お蔭様で、盛岡出張展 「機能の箱 作用の棚」は無事終了しました。

cartaの加賀谷夫妻との出会いは、奈穂美さんがラウン ダバウト上階にあったカフェ floor で働いていた時からの縁なので、かれこれ十数年以上前。その後、二人は盛岡で喫茶店を始める事になり、ラウンダバウトでもベルリンの蚤の市で見つけた郵便受けや一柳さんの器なんかを備品として買ってくれて、中津川から一本入った通り沿いの物件でcartaがオープンしたのが2006年の秋。

行きたいなあと思いつつもなかなかチャンスがないまま月日は流れ、実は5年ほど前にも盛岡出張展の話が浮上しつつもその時は実現には至らず、思いは募るばかりでした。

そ んな或る日、友人で取引先でもある衣服ブランド FUJITO の藤戸さんが、同ブランドの盛岡での取扱店である rasiku を訪れた折にcartaにも訪問、そこでの何気ない会話から吉祥寺の話になり、「ラウンダバウトの小林くんなら知ってるよ」という流れから「じゃあ二組×二店舗で何かしましょう」と話が盛り上がり、ごく自然な流れで今回の出張展を開催する運びになったという次第。

設営と在廊、そしてトーク
ショー登壇の為(あとは夏休みの前借り的に)一週間ほど滞在した初めての盛岡は、しっとりと落ち着いた街の雰囲気と、rasikuとcarta両店のお客さんに共通する丁寧な気配が印象的で、盛岡を訪れる周囲の人達がこの土地を好きになって帰ってくる理由を実感を通して知ることが出来ました(もちろん自分も盛岡を好きになったことはいうまでもありません)。

会期中は、cartaにて二人の音楽家に演奏会を開いて頂きました。一人は、仙台在 住のピアニスト Takuro Kikuchiさん。彼とは去年、飛び込みでアウトバウンドにCDを紹介に来てくれた時に出会いました。その時の会話でcartaの名前も出たりと、ご縁を感じた事を覚えています。5月の岡山出張展の牛窓御茶屋跡でのオープニングでは、背景の瀬戸内海に染み渡っていく様な美しい演奏を聴かせてくれました。
今回も、ぐっと内なる世界に沈降していく様な素晴らしい演奏で、その音の波に身を委ねながら、「cartaの空間は、どこか礼拝堂の様でもあるなぁ」などという事を考えたりしていました。

展示最終日の、ギターの青木隼人さんによる演奏会は、お客さんが手紙を書きながら演奏を聴くというスタイルのものでした。自分は東京に居たために参加は叶いませんでしたが、ギターの音に混ざって時折ペンを走らせる音が聞えるような、親しみに溢れた時間だったに違いありません。

岡山、盛岡と続いた今年の出張展、次回は富山に移ります。五割一分という設計事務所のギャラリースペースにて、9月11日夕方のトークイベントを皮切りに9月27まで開催予定です。その後は10月2日から1月3日まで、金沢のモトトヒトにて90 days shopを予定。行く先でどんな出会いがあるか、今から楽しみです。

cartaの加賀谷さん夫妻、rasikuの佐々木さん夫妻、FUJITOの藤戸さん、Kikuchiさんと青木さん、そして盛岡の皆さん、本当に有難うございました!























  

Posted by duv71582 at 17:19Comments(0)